BMI(ボディマス指数)は、健康全般を表す重要な指標です。ガイドラインでは、すべての成人がBMIを18~24.9の間に保つことを推奨しています。
BMIが25以上であれば、太り過ぎであることを示します。そして、BMIが30を超えると肥満とみなされます。
しかし、65歳以上の方にとっては、数キロの余分な体重は若い人ほど悪影響を与えない可能性があります。実際、低体重であることは高齢者にとって避けるべきことなのです。
この記事では、高齢者の健康的な体重の範囲とBMIについて説明します。また、BMIが高齢者にどのような影響を与えるのか、高齢者が低体重であることがなぜ危険なのかを知ることができます。
BMIが高齢者に与える影響
BMI値は、体重(kg)を身長(m)の2乗で割ることによって算出されます。
基準値はこちらです。
- 18.5未満:低体重(やせ)
- 18.5以上25未満:普通体重
- 25以上:肥満
BMIの計算ツール
こちらの表にご自身の年齢や体重を入力するとBMIが計算できます。
- Metric(メートル法)を選択
- Male:男性 Female:女性
- Age:年齢
- Height:身長
- Current Weight:現在の体重
- CALCULATE(計算する)をクリック
Based on your body mass index (BMI) of ★★, you are classed at a normal weight.
このような英文が出てきますが、★のところがあなたのBMIです。
年齢に関係なく、BMIが高いことには一定のリスクがあります。心臓病、高血圧、糖尿病、脳卒中などです。
しかし、BMIが低いことも、特に高齢者にとってはリスクがあります。このため、米国国立衛生研究所を含む一部の専門家は、高齢者はBMIを25~27.3の間に保つことが良いアイデアかもしれないことを示唆しています。
出典:NIH MedlinePlus. Body Mass Index.
低体重がもたらす危険性
BMIが高齢者の健康にどの程度影響するかを明らかにしようとした最大規模の研究が、2014年にAmerican Journal of Clinical Nutritionに掲載されました。
研究者たちは、過去に行われた32の研究のBMIデータを統合しました。分析対象は、少なくとも5年間追跡調査された197,940人の成人参加者(すべて65歳以上)です。
研究者らは、BMIが23未満または33以上の場合、死亡リスクが高くなると結論付けました。
また、65歳時に低体重であることは、健康状態の悪化や寿命の短縮につながることが明らかにされています。65歳時に体重が過体重または肥満であることは、65歳時に健康的な体重であった人と比べて、健康状態の悪化や平均余命の短縮につながることはほとんどありませんでした。
体重が少ないと、骨粗しょう症や貧血など、栄養不足による健康障害を引き起こすリスクが高くなります。また、BMIが低いと、病気や感染症から回復する可能性も低くなります。
栄養不足と関連する慢性疾患を患っている場合、うっかり体重を減らしてしまうことがあります。がん、消化器系疾患、神経系疾患などの多くの疾患は、高齢者の食事や栄養素の吸収を妨げることがあります。
肥満のリスク
肥満が平均余命については相関がないとはいえ、他のリスクはあります。
- 心臓病
- 高血圧
- 糖尿病
- 胆嚢疾患
- 変形性関節症
- 脳卒中
- 睡眠時無呼吸などの呼吸障害
あくまで健康的な体重の維持により、活動性を保つことが大切です。
体重維持の目標
健康的なBMIを維持しようとすることは難しいことです。体重が少ないことに悩んでいる人もいれば、太り過ぎと戦っている人もいます。
高齢者で、健康的な体重を維持するのに問題があると感じたら、医師や栄養士に相談してください。医師や栄養士は体や状況に合った食事をするために必要なツールを提供してくれます。