訪問看護ステーションや、ケアマネージャーさんから「特指示を発行して欲しい」とご依頼頂く事があります。
特指示、つまり特別訪問看護指示書を発行すると、医療保険にて患者さんに頻回に介入することが出来ます。
当記事では、特指示が発行できる条件について解説していきます。
【特指示】特別訪問看護指示書の条件とは?
特指示は医師が患者さんに対して
- 急性増悪
- 退院直後
- 末期の悪性腫瘍以外の終末期
など「週に4回以上の頻回な訪問看護の必要性がある」と判断した場合に発行できます。通常特別訪問看護指示書は月に1回の発行ですが
- 真皮を越える褥瘡
- 気管カニューレを使用してる
こちらの条件に当てはまる場合は月に2回まで発行する事ができます。
また、特別訪問看護指示書が発行されると、医療保険にて訪問看護が介入できます。
訪問看護における医療と介護の介入の違いとは?
主病名や状態によって医療保険なのか介護保険なのかが決まるため、違いを理解する事が大切です。
大前提として、介護認定を受けている患者さんであれば介護保険が優先されます。
介護保険の認定がない方は医療保険での介入となります。
それでは介護保険の認定を受けているのに、医療保険で介入するシチュエーションはどのような条件なのでしょうか?
訪問看護が医療保険の介入になる条件
条件は下記の通りです。
- 厚生労働大臣が定める疾病の場合
- 特指示が発行された場合
- 精神科訪問看護指示書での介入の場合
まずは、介護保険の認定を受けているかを確認した後、上記の1~3に当てはまるかを確認しましょう。
1番の「厚生労働大臣が定める疾病」は下記の通りです。
末期の悪性腫瘍/多発性硬化症/重症筋無力症/スモン/筋萎縮性側索硬化症/脊髄小脳変性症/ハンチントン病/進行性筋ジストロフィー症/パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症/パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ三以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。))/多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群)/プリオン病/亜急性硬化性全脳炎 /ライソゾーム病/副腎白質ジストロフィー/脊髄性筋萎縮症/球脊髄性筋萎縮症/慢性炎症性脱髄性多発神経炎/後天性免疫不全症候群/頸髄損傷/人工呼吸器を使用している状態
引用:厚生労働省「厚生労働大臣が定める疾病等」について
この中の疾病が訪問看護指示書に記載されている場合は医療保険での介入となります。
まとめ
特別訪問看護指示書が必要な場合は、「頻回な訪問看護の介入が必要な患者さん」がいる場合です。
特指示が発行された日から14日間は、毎日訪問看護が介入する事が可能です。