訪問診療医・クリニックとして、COVID-19の大流行は訪問診療のやり方に様々な影響を与えました。
その中でも特に重要かつ困難だったのは、患者さんの対面受診です。
パンデミック当初は、医療機関も患者さんも感染を恐れて訪問診療をためらっていました。
その結果、多くの患者さんから電話診察の希望がありました。
電話診察は、パンデミック時の患者さんとのアクセスに非常に役に立ちましたが、別の意味ではデメリットもあり、健康状態の把握が難しくなた方もいました。
診察の際に身体に触れることのメリットは、電話では再現することができません。そのため、診断が難しくなったケースもあります。
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定期的な訪問診療は病気の予防にも重要である理由
訪問診療に介入前の多くの患者さんが予防医療の受診を逃し、ロックダウンが解除されるまでに状態を取り戻さなければなりませんでした。
普段訪問診療の患者さんも、1〜2ヶ月の間に状態の変化が無かったのか都度確認する必要がでました。
定期的な訪問診療は、患者さんとの重要な接点です。医療、介護、予防に関する情報を提供する機会でもあります。
またご自身で通院が可能な方については、健康診断を避けることで、予防を受ける機会を逃したかもしれません。
パンデミックの間に増加した他の健康上の影響も在宅療養の方においては考えなければなりません。
多くの人が家に閉じこもり、外に出ることや人と接することを避けたため、運動をしなくなりました。
規制が緩和された後も、なかなか元に戻れない人が多かったようです。
訪問診療クリニックの定期診察は、患者さんの治療も健康問題の予防も大切にしています。
今後も電話での診察が増えてくる場合などは、日々自宅に介入されている介護サービスの方と密に連絡をとり、予防ケアを提供致します。